ビシラ・ノハがタッキーニ賞初代受賞:スペイン・赤道ギニア系陶芸家の裂け目の器と二本足の彫刻
スペイン・赤道ギニア系の陶芸家、ビシラ・ノハ(Bisila Noha)が、タッキーニ賞(Tacchini Prize)の初代受賞者に選ばれた。同賞はイタリアの家具ブランド、タッキーニ(Tacchini)と現代陶芸に取り組む非営利団体フォンダツィオーネ・オフィチーネ・サッフィ(Fondazione Officine Saffi)の協働により設けられ、現代芸術研究とデザイン文化の交差点にある実践を顕彰し、素材を研究と表現の場として扱う。

カーサ・タッキーニでの新作群
受賞にあわせて、ミラノのカーサ・タッキーニ(Casa Tacchini)——アパートメントから改修されたブランドのショールーム——でノハの個展が開かれている。2026年11月13日までの会期で、タッキーニの家具の選品のあいだに、ノハの彫刻的な、表現力豊かな陶芸作品を提示する。
作品の設え方そのものが示唆に富む。割れ、崩れかけているように見える器が天井からロープで吊るされ、二本足の彫刻が照明された隅に立ち、グラデーションの釉薬をまとう大きな壺が窓辺に座る。こうした扱いは、陶磁器を「中央に据えて見上げる」という慣習を破り、ほぼ身体的な姿で空間を占めさせている。

広告業から土へ
ノハの昇進は、2016年に広告業のキャリアを捨てて陶芸の探求に向かったときに始まった。ウォールペーパー(Wallpaper)に、ただそれに恋をしたのだと語っている。それ以来、彼女は数多くの国際的な滞在制作と個展を重ね、V&A博物館などに作品が収蔵されている。
彼女の実践はアイデンティティの経験と密接に結びついている。スペイン・赤道ギニア系の作家として、文化・共同体・フェミニズムの主題を作品に織り込み、陶芸を「工芸の復興」の枠を超え、アイデンティティと帰属を問う現代美術の実践へと引き上げている。

なぜ家具ブランドが陶芸賞を設けたか
タッキーニとフォンダツィオーネ・オフィチーネ・サッフィの協働は、広がりつつあるモデルを代表する。家具ブランドはもはや自らの製品ラインに直接関連するデザインだけを支援するのではなく、賞や滞在制作を通じてより基礎的な素材研究の層へと介入する。長い蓄積を要し、手工の経験に深く依拠する技としての陶芸は、まさにこの介入の理想の対象である。
デザイン業界にとって、こうした賞の意義は、商業的でない、研究志向のブランドと文化の関係を築く点にある。ブランドは空間と資金を提供し、芸術家は不確実性の方法論を提供する。SEEEEARTは陶芸と工芸の領域の現代実践を引き続き注視する。
裂け目を言語として
技術的に、ノハの作品に反復する「裂け目」と「崩壊」は偶発的な効果ではなく、土の収縮と焼成過程を彼女が能動的に制御したものである。こうした扱いは素材の不安定さを表現の手段に転換し、完璧な釉面を求める伝統的な陶芸の志向と鋭く対照する。
これはまた、より広い転換をも示している。現代陶芸は「器」から「彫刻」へ、完璧の追求から欠陥の活用へと向かっている。SEEEEARTは陶芸領域の素材実験を引き続き注視する。
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